不動産所得の事業的規模の判定

事業的規模の判定

【原則】

 社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。

【形式基準】

 次のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業として行われているものとして取り扱われます。

(建物の場合)

(1)貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。

(2)独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。

  注意 ①共有で持っている場合
      共有持分で按分した数ではなく、実際の客室、棟数により判定します。

     ②不動産会社に一棟を一括貸付をしている場合
      例えば15室を一括貸付をしている場合は、一括で貸しているから1棟と判定する
      のではなく、あくまでも15室として判定します。

(土地や駐車場の場合の場合)

 明確な規定はありませんが、一般的に土地(駐車場を含む)の貸付の場合は5件で貸家1室と換算して判定します。

(例題)

 アパート1棟(5室)、一軒家3件、駐車場10台を貸している場合

 アパート分(5) + 一軒家(3×2=6) + 駐車場(10÷5=2)=13室換算 ←事業的規模に該当

事業的規模である場合には主に下記の特典があります。


(1)青色申告の専従者給与を必要経費に算入することが可能

(2)一定の要件に該当する場合は最高65万円の青色申告特別控除が可能
  (事業的規模でない場合は最高10万円の控除)

(3)賃貸用固定資産の取崩し、除却などの損失について全額必要経費可能
  (事業的規模でない場合は、その年分の資産損失を差し引く前不動産所得の金額を限度
    として必要経費に算入されます)

(4)賃貸料等の回収不能による貸倒損失について回収不能となった年分の必要経費に算入可能
  (事業的規模でない場合は、その年分の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額を限度
   として必要経費に算入可能)

(5)納付税額の延納に係る利子税で不動産所得に対応する金額が経費算入可能
  (事業的規模でない場合は、必要経費に算入不可)

65万円の青色申告特別控除を受けるための要件

(1)不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。

(2)これらの所得の金額に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。

(3)(2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける
  金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。

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