会社設立後の安定した企業経営には、資金繰りと経営状況の正確な把握が不可欠です。その基盤となるのが月次決算です。月次決算を適切に行うことで、迅速な意思決定や節税対策、金融機関からの信頼向上にもつながります。本記事では、企業経営における月次決算の重要性と活用ポイントを解説します。
- 毎月の売上・経費・利益を把握し、経営判断を迅速化するための基礎資料の作成
- 会社設立後の企業成長に向けた課題の早期発見と改善施策の実行
▼税理士のアドバイス
月次決算は「過去の結果確認」ではなく「未来の意思決定」のために行うものです。特に会社設立初期の企業は、売上構造やコストの癖を把握することが重要です。数値を毎月確認し、変化に素早く対応する体制を整えることが、経営の安定と成長につながります。
- 損益や資金繰りの現状を把握し、黒字・赤字の要因分析を行うことが可能
- 企業の収益性・安全性を数値で確認し、適切な経営判断に活用
▼税理士のアドバイス
利益が出ていても資金が不足する「黒字倒産」は珍しくありません。月次決算では損益だけでなく資金繰り表も併せて確認しましょう。会社設立後は特に資金の動きが不安定になりやすいため、現金残高の推移を重視した管理が重要です。
- 年間の利益予測を早期に把握し、適切な節税対策を検討可能
- 企業の納税資金を事前に確保し、資金繰りの安定化を図る
▼税理士のアドバイス
決算直前の節税対策には限界があります。月次決算により利益見込みを把握しておけば、設備投資や経費計上のタイミングを調整できます。会社設立間もない企業ほど、早い段階から税額を意識した経営を行うことが重要です。
- 最新の業績資料として金融機関へ提出し、信用力向上に寄与
- 企業の経営管理体制の評価につながり、融資審査で有利に働く
▼税理士のアドバイス
金融機関は「継続的に管理されている企業」を高く評価します。月次決算を継続している企業は、資金繰りの透明性が高く、融資判断がスムーズになります。会社設立時の資金調達や追加融資を考える場合は、必須の管理体制といえるでしょう。
- 毎月の数値を積み上げることで、決算時の作業負担を軽減
- 企業の決算精度を高め、申告ミスや修正のリスクを低減
▼税理士のアドバイス
年次決算を「まとめて行う」企業ほど、ミスや修正が増えがちです。月次決算で処理を平準化することで、決算直前の負担を大幅に軽減できます。会社設立後から正しい処理習慣を身につけることが重要です。
- 会計ソフトやクラウドツールを活用し、日々の取引入力を効率化
- 経理処理のルールを統一し、締め日後すぐに集計できる体制を構築
▼税理士のアドバイス
月次決算は「早さ」が価値を生みます。理想は翌月10日以内の確定です。そのためには、証憑の回収ルールや入力期限を明確にすることが重要です。企業規模が小さいうちから仕組み化することで、将来的な経理負担を大きく軽減できます。
- 経営計画との比較により、企業の進捗管理と改善が可能
- 会社設立後の経営改善サイクル(PDCA)の定着に貢献
▼税理士のアドバイス
月次決算は単なる報告資料ではなく、経営改善のためのツールです。数値を確認するだけでなく、計画との差異分析と改善行動まで行うことが重要です。企業の成長スピードを高めるためにも、継続的な活用を意識しましょう。
■参考書籍■
【独立希望者必見】面白いほど理解できる(税理士が教える)起業・会社経営Q&A
酒井敏行/松本有史/箕輪俊之/岩木功 箸
TAC株式会社出版事業部 発行
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定額減税と確定申告
令和6年度税制改正に伴い、令和6年分所得税について定額による所得税額の特別控除(定額減税)が実施されることとなりました。
定額減税の概要は以下のとおりです。
詳しくは、国税庁の定額減税についてのページをご覧ください。
- 定額減税の対象となる方
定額減税の対象者は、令和6年分所得税の納税者である居住者で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である方(給与収入のみの方の場合、給与収入が2,000万円以下(注)である方)です。
(注) 子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は、2,015万円以下となります。 - 定額減税額(令和6年分特別税額控除の額)
特別控除の額は、次の金額の合計額です。
ただし、その合計額がその人の所得税額を超える場合には、控除される金額は、その所得税額が限度となります。
| 所得税 | 個人住民税 | |
| 本人分 | 3万円 | 1万円 |
| 同一生計配偶者又は扶養親族 | 1人につき3万円 | 1人につき1万円 |
詳しくは、国税庁の定額減税と確定申告ページをご覧ください。
特別控除は、所得の種類によって、次の方法により実施されます。
- 給与所得者に係る特別控除
令和6年6月1日以後最初に支払われる給与等(賞与を含むものとし、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している勤務先から支払われる給与等に限ります。)につき源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」といいます。)の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる給与等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
なお、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合は、年末調整により調整することとなります。
また、次の1~3に該当する場合などは、令和6年分の確定申告において最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。- 主たる給与の支払者からの給与収入が2,000万円を超えるとき
- 年の途中で退職し、給与等に係る源泉徴収について特別控除の額の控除が行われていない(又は控除しきれない額がある)とき
- 年末調整において、所得税額から特別控除の額を控除した際、控除しきれない額が生じる場合(特別控除の額が所得税額を上回る場合)において、次に該当するとき
- 給与所得以外の所得があるとき
- 退職所得に係る源泉徴収税額があるとき
- 2か所以上から給与の支払を受けているとき
- 公的年金等の受給者に係る特別控除
令和6年6月1日以後最初に厚生労働大臣等から支払われる公的年金等(確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金等を除きます。)につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる公的年金等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
なお、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合(例えば、令和6年中に扶養親族の人数が増加した場合など)は、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)において、最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
※給与と公的年金等に係る両方の所得を有する方は、還付申告となる場合や年金所得者に係る申告不要制度(注)の適用がある場合で確定申告をしないときを除き、確定申告において、所得税額から最終的な特別控除の額や源泉徴収税額等を差し引いて納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することになります。
(注)年金所得者の申告不要制度…次のいずれにも該当する場合に、計算の結果、納税額がある場合でも、所得税等の確定申告は必要ありません。(注1・2)- 公的年金等の収入金額が400万円以下(注3・4)
- 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下
(注1)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、住民税の申告が必要な場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。(注2)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、一定の要件に該当する場合には、還付を受けるための申告(還付申告)を行うことで税金が還付されます。
(注3)源泉徴収を要しない公的年金等の規定(所得税法第203条の7)の適用を受けるものを除きます。
(注4)一定の外国年金が国外で支払われる場合などには、源泉徴収の対象となりません。
- 事業所得者等に係る特別控除
原則として、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)の際に所得税の額から特別控除の額が控除されます。
予定納税の対象となる方については、確定申告での控除を待たずに、令和6年6月以後に通知される、令和6年分の所得税に係る第1期分予定納税額(7月)(注)から本人分に係る特別控除の額に相当する金額が控除されます。
なお、同一生計配偶者または扶養親族に係る特別控除の額に相当する金額については、予定納税額の減額申請の手続により特別控除の額を控除することができ、第1期分予定納税額から控除しきれなかった場合には、控除しきれない部分の金額を第2期分予定納税額(11月)から控除します。
また、確定申告による精算に関する情報は、随時国税庁ホームページにて更新を行っていきます。
(注)特別農業所得者(農業所得の金額に係る一定の要件を満たすものとして申告等をしている方)については、第2期分予定納税額(11月)となります。
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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
