起業時の資金調達を成功させるためには、金融機関や出資者が納得できる事業計画書の作成が不可欠です。会社設立や企業の初期段階では、思いや構想を数字と根拠で示すことが重要になります。本記事では、起業時に求められる事業計画書の基本構成と、税理士の視点から押さえるべきポイントを分かりやすく解説します。
- 会社設立の目的や企業理念、将来像を文章で整理した資料
- 誰に・何を・どのように提供する企業なのかを明確にする
- 起業に至った背景や創業者の強みを簡潔に示す
▼税理士のアドバイス
全体構想書は数字の前提となる重要な土台です。金融機関は「なぜこの会社を設立するのか」「継続性はあるか」を重視します。想いや理念だけでなく、市場性や再現性が伝わる表現を意識しましょう。企業としての方向性が曖昧だと、後続の資金計画や損益計画の説得力も弱くなります。
- 商品・サービス内容を具体的に説明する資料
- ターゲット顧客、価格設定、競合との差別化を明記
- 事業の流れや収益が生まれる仕組みを整理
▼税理士のアドバイス
事業内容説明書では「誰が読んでも理解できるか」が重要です。専門用語や抽象表現は避け、第三者視点で記載しましょう。特に会社設立時は、売上がどのタイミングで立つのかを具体化することで、金融機関からの信頼度が高まります。
- 起業時に必要な資金総額と内訳を示す資料
- 自己資金と借入金のバランスを明確にする
- 設備資金・運転資金を分けて整理する
▼税理士のアドバイス
資金計画書は「借りたい金額」ではなく「必要な根拠」を示すことが重要です。過不足のない資金計画は、企業経営の安定性を示す指標になります。運転資金を少なめに見積もるケースが多いため、余裕を持った設計をおすすめします。
- 売上・経費・利益の見込みを数値化した計画書
- 創業後1~3年程度の見通しを立てる
- 返済可能性や事業の成長性を示す
▼税理士のアドバイス
損益計画書では、売上の根拠が最も重要です。「希望的観測」ではなく、事業内容と連動した現実的な数値を設定しましょう。会社設立初年度は利益よりも資金繰りを重視した計画が、金融機関から評価されやすくなります。
- 日本政策金融公庫などの公的様式を参考にする
- WordやExcelで簡潔にまとめる
- 読みやすさを重視し、枚数は最小限にする
▼税理士のアドバイス
書式に正解はありませんが、見慣れた形式は理解されやすい利点があります。特に起業時は、内容重視で過度な装飾は不要です。数字と文章の整合性が取れているか、必ず専門家のチェックを受けることをおすすめします。
- 構想→事業内容→数字の順で整理する
- 文章と数値の一貫性を意識する
- 第三者に説明できる流れを作る
▼税理士のアドバイス
事業計画書は「説明資料」であり「経営の設計図」です。企業としての考えを整理しながら作成することで、起業後の判断基準にもなります。会社設立段階から税理士が関与することで、資金調達後の経営や税務もスムーズに進みます。
■参考書籍■
【独立希望者必見】面白いほど理解できる(税理士が教える)起業・会社経営Q&A
酒井敏行/松本有史/箕輪俊之/岩木功 箸
TAC株式会社出版事業部 発行
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定額減税と確定申告
令和6年度税制改正に伴い、令和6年分所得税について定額による所得税額の特別控除(定額減税)が実施されることとなりました。
定額減税の概要は以下のとおりです。
詳しくは、国税庁の定額減税についてのページをご覧ください。
- 定額減税の対象となる方
定額減税の対象者は、令和6年分所得税の納税者である居住者で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である方(給与収入のみの方の場合、給与収入が2,000万円以下(注)である方)です。
(注) 子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は、2,015万円以下となります。 - 定額減税額(令和6年分特別税額控除の額)
特別控除の額は、次の金額の合計額です。
ただし、その合計額がその人の所得税額を超える場合には、控除される金額は、その所得税額が限度となります。
| 所得税 | 個人住民税 | |
| 本人分 | 3万円 | 1万円 |
| 同一生計配偶者又は扶養親族 | 1人につき3万円 | 1人につき1万円 |
詳しくは、国税庁の定額減税と確定申告ページをご覧ください。
特別控除は、所得の種類によって、次の方法により実施されます。
- 給与所得者に係る特別控除
令和6年6月1日以後最初に支払われる給与等(賞与を含むものとし、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している勤務先から支払われる給与等に限ります。)につき源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」といいます。)の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる給与等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
なお、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合は、年末調整により調整することとなります。
また、次の1~3に該当する場合などは、令和6年分の確定申告において最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。- 主たる給与の支払者からの給与収入が2,000万円を超えるとき
- 年の途中で退職し、給与等に係る源泉徴収について特別控除の額の控除が行われていない(又は控除しきれない額がある)とき
- 年末調整において、所得税額から特別控除の額を控除した際、控除しきれない額が生じる場合(特別控除の額が所得税額を上回る場合)において、次に該当するとき
- 給与所得以外の所得があるとき
- 退職所得に係る源泉徴収税額があるとき
- 2か所以上から給与の支払を受けているとき
- 公的年金等の受給者に係る特別控除
令和6年6月1日以後最初に厚生労働大臣等から支払われる公的年金等(確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金等を除きます。)につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる公的年金等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
なお、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合(例えば、令和6年中に扶養親族の人数が増加した場合など)は、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)において、最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
※給与と公的年金等に係る両方の所得を有する方は、還付申告となる場合や年金所得者に係る申告不要制度(注)の適用がある場合で確定申告をしないときを除き、確定申告において、所得税額から最終的な特別控除の額や源泉徴収税額等を差し引いて納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することになります。
(注)年金所得者の申告不要制度…次のいずれにも該当する場合に、計算の結果、納税額がある場合でも、所得税等の確定申告は必要ありません。(注1・2)- 公的年金等の収入金額が400万円以下(注3・4)
- 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下
(注1)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、住民税の申告が必要な場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。(注2)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、一定の要件に該当する場合には、還付を受けるための申告(還付申告)を行うことで税金が還付されます。
(注3)源泉徴収を要しない公的年金等の規定(所得税法第203条の7)の適用を受けるものを除きます。
(注4)一定の外国年金が国外で支払われる場合などには、源泉徴収の対象となりません。
- 事業所得者等に係る特別控除
原則として、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)の際に所得税の額から特別控除の額が控除されます。
予定納税の対象となる方については、確定申告での控除を待たずに、令和6年6月以後に通知される、令和6年分の所得税に係る第1期分予定納税額(7月)(注)から本人分に係る特別控除の額に相当する金額が控除されます。
なお、同一生計配偶者または扶養親族に係る特別控除の額に相当する金額については、予定納税額の減額申請の手続により特別控除の額を控除することができ、第1期分予定納税額から控除しきれなかった場合には、控除しきれない部分の金額を第2期分予定納税額(11月)から控除します。
また、確定申告による精算に関する情報は、随時国税庁ホームページにて更新を行っていきます。
(注)特別農業所得者(農業所得の金額に係る一定の要件を満たすものとして申告等をしている方)については、第2期分予定納税額(11月)となります。
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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
