商品を売り上げる・代金を回収する②

●消費税の税区分(一般課税を選択している場合)
消費税の申告が必要な会社は、会計ソフトに売上の仕訳を入力するとき、消費税に関する項目を正しく入力するようにしましょう。日々正しく入力することで、会計ソフトで消費税の納税額を計算したり、消費税の申告書を自動的に作成したりすることができます。一般課税を選択している場合と簡易課税を選択している場合に分けて説明をします。
消費税は、日本の国内で行われるほとんどの取引に課税されるので、得意先への売上はほとんど消費税の課税対象となると考えてよいでしょう。会計ソフトには、売上の仕訳を入力すると、税区分が「課税売上10%」になり、税金の額が計算される設定がされています。したがって、通常の売上(消費税のかかる売上)を入力するとき、消費税に関する入力項目は、なんら変更をする必要はありません。会計ソフトで自動表示された状態で大丈夫です。
消費税に関する情報を正しく入力するためには、消費税がかからない売上を理解する必要があります。消費税がかからない売上には、課税対象外の売上、非課税の売上、輸出免税となる売上の3つの種類があ ります。これらの売上は消費税がかからない点では同じですが、消費税の納税義務を判定するときの取り扱いが異なりますので、きちんと区分するようにしましょう。

  • 消費税区分 課税売上
    ほとんどの取引がこの課税売上に該当します。税区分が「課税売上」になっているか、
    消費税が自動計算されているか確認するようにしましょう。
  • 消費税区分対 象外の売上
    消費税の課税対象は、国内で行われた売上です。したがって国外で行われた売上は、消費税の課税対象となりません。国外の売上がある場合には、税区分が「対象外」になっているか、また消費税が自動計算されていないか確認するようにしましょう。
  • 消費税区分非 課税の売上
    消費税が非課税とされる主な売上は次の表のとおりです。この表に掲載された売上が
    発生したときは、税区分が「非課税売上」になっているか、また消費税が自動計算され
    ていないか確認するようにしましょう。
▼課税対象とすることがなじまないもの
具体例 主な業種
土地の販売や貸し付け収入(地代) 不動産業
社債、株式等の譲渡、支払い手段の譲渡など 金融業、証券業
預金や貸付金の利子、保証料など 金融業
郵便切手、印紙などの譲渡 郵便切手類販売所
商品券、プリペイドカードなどの譲渡 小売業
▼社会的政策的配慮によるもの
具体例 主な業種
社会保険医療など 病院、診察所、調剤薬局
社会福祉事業など 介護施設
お産費用など 病院、診察所、助産師
一定の身体障害者用物品の譲渡、貸付けなど 介護施設、介護用品販売店
住宅家賃 不動産業
  • 消費税区分輸 出免税となる売上
    輸出取引については、消費税が免税となります。税区分が「輸出免税売上」になっているか、また消費税が自動計算されていないか確認するようにしましょう。

●消費税の税区分(簡易課税を選択している場合)
簡易課税は、税務署に納める消費税を売上高に業種ごとに定められた率を使って計算する方法です。次の損益計算書をもとに、一般課税と簡易課税の計算方法を説明しましょう。(損益計算書は単位万円、税抜表示、業種は小売業とします)

損益計算書
売上高3,000
仕入高1,800
人件費500
諸経費300
利益400

一般課税(売上と仕入・諸経費に基づいて消費税を計算する)
3,000×10%ー(1,800+300)×10%=90
※実際の経費で計算する
簡易課税(みなし仕入率を使って消費税を計算する)
3.000×10%ー(3,000×80%)×10%=60
※みなし仕入率を使う

簡易課税を選択している場合は、売上が発生する都度、その売上の事業区分を判定する必要があります。事業区分は次の5つです。事業区分は会社の主として営む業種で判断するのではなく、個別の売上ごとに判定することに注意してください。
例えば、商店街の魚屋さんの売上がすべて第2 種事業(小売業)になるわけではありません。個別の売上ごとに判定するので、売り先が一般の消費者であれば第2種事業(小売業)に、飲食店などの事業者であれば第1種事業(卸売業)に該当します。
簡易課税を選択している会社は、売上の仕訳を入力すると事業区分に関する情報を入力する項目が表示されますので、その売上にかかる事業区分を正しく入力してください。
※事業区分の入力方法は会計ソフトによって異なります。

当事務所では、会計ソフトの導入支援を行っています。
会計ソフトで入力なんて不安と思われる方もいらっしゃると思いますが当事務所でしっかりとサポートしますので安心してください。
実際会計ソフトを導入された方のほとんどが、ソフトを導入して良かったとおっしゃっています。

改正電子帳簿保存法は2022年1月に施行

電子帳簿保存法とは、国税に関する帳簿や書類(国税関連帳簿書類)を電磁的記録(電子データ)等により、保存する時の方法について定めた法律です。

令和3年度税制改正では、電子帳簿保存法の大幅見直しが行われました。
事前申請の廃止やタイムスタンプ要件の見直し等の要件緩和が実施されるだけでなく、令和4年1月1日以後、電子取引は電子による保存が義務化となりました。これは、事業規模に係わらず企業・個人事業主が対象となります。
対応すべき範囲は想像以上に広く、早急な対策が必要です。

2021年12月10日、令和4年度税制改正大綱において、2022年1月1日に施行される改正電子帳簿保存法で「電子取引の取引情報に係る電磁的記録(PDFファイル等)」の出力書面による保存が認められないこととなっていた取り扱いを緩和する方針が示されました。
2023年(令和5年)12月31日までの2年間は、一定の要件下で引き続き電子取引を紙で保存することができるように経過措置を講ずるとのことです。
なお、一定の要件下とは、
  • 当該電子取引の取引情報を、電子帳簿保存法第7条が定める保存要件に従って保存をすることができなかったことについて、やむを得ない事情があると認められること
    そして
  • 出力書面によって適切に保存していること(質問検査権に基づく書面の提示または提出の求めに応じられるようにしていること)
とされています。

参考:起業したらまっさきに読む経理の本(笠原清明著)
   株式会社インプレスコミュニケーションズ

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