貸借対照表と損益計算書の付け方①

帳簿を付ける目的は、タイムリーに会社の財政状況や経営成績を把握することにあります。
貸借対照表と損益計算書は、まさに財政状況と経営成績を表した書類です。帳簿付けの目的を達成するためにも、貸借対照表と損益計算書の見方や作成方法をしっかりとマスターしておきましょう。
貸借対照表は、資産と負債・資本のバランスをまとめた書類で、会社の財政状況を読み取ることができます。損益計算書は、売上などの収益から仕入や交通費などの費用を差し引いて利益を計算する書類で、会社の経営成績を読み取ることができます。
貸借対照表と損益計算書は、このように会社経営を行っていく上で欠かせない情報が記載された書類ですが、経理が苦手な社長さんにとっては、ただ数字がならんでいるだけの不可解な書類に見えるようです。実際「貸借対照表と損益計算書の見方がわからない」 という相談があ り、また 「決算書がすぐわかる…」という手の本をいろいろ読んでみたけど、一瞬わかった気になっただけで、実はよくわからないという相談もよくあります。
貸懾対照表には会社の財政状況を表すと同時に、会社の利益を財産の状態から計算する機能があります。損益計算書には会社の経営状況を表すと同時に、会社の利益を損益の状況から計算する機能があります。貸借対照表と損益計算書を理解する上で大切なことは、ます利益計算の考え方を理解することにあります。
まずは簡単な取引事例における利益を皆さんの自己流のやり方で計算してみましょう。その利益の金額と貸借対照表と損益計算書から導き出された利益が一致したとき、本当の意味で貸借対照表と損益計算書が理解できるようになります。

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改正電子帳簿保存法は2022年1月に施行

電子帳簿保存法とは、国税に関する帳簿や書類(国税関連帳簿書類)を電磁的記録(電子データ)等により、保存する時の方法について定めた法律です。

令和3年度税制改正では、電子帳簿保存法の大幅見直しが行われました。
事前申請の廃止やタイムスタンプ要件の見直し等の要件緩和が実施されるだけでなく、令和4年1月1日以後、電子取引は電子による保存が義務化となりました。これは、事業規模に係わらず企業・個人事業主が対象となります。
対応すべき範囲は想像以上に広く、早急な対策が必要です。

2021年12月10日、令和4年度税制改正大綱において、2022年1月1日に施行される改正電子帳簿保存法で「電子取引の取引情報に係る電磁的記録(PDFファイル等)」の出力書面による保存が認められないこととなっていた取り扱いを緩和する方針が示されました。
2023年(令和5年)12月31日までの2年間は、一定の要件下で引き続き電子取引を紙で保存することができるように経過措置を講ずるとのことです。
なお、一定の要件下とは、
  • 当該電子取引の取引情報を、電子帳簿保存法第7条が定める保存要件に従って保存をすることができなかったことについて、やむを得ない事情があると認められること
    そして
  • 出力書面によって適切に保存していること(質問検査権に基づく書面の提示または提出の求めに応じられるようにしていること)
とされています。

参考:起業したらまっさきに読む経理の本(笠原清明著)
   株式会社インプレスコミュニケーションズ

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