一般に節税手法と呼ばれるもののほとんどが期ズレになります。インターネットで「節税策」と検索してみると、不動産関係・保険関係の広告がたくさん出てきます。不動産や保険は節税商品との認識が強いかもしれませんが、これらは紛れもない期ズレです。翌期以降の費用の一部を当期に先取りしているに過ぎません。
ただし、これらの商品は年度末であっても一気に多額の費用を計上することができるので、当期の税金を少なくするという視点でみると、優れた商品であるといえるかもしれません。ですが、費用として支払った金額以上に税金を少なくすることはできないので、結果としてキャッシュ・フローは悪化することを忘れないようにしてください。
当期の税金を少なくし、かつ将来的にも取り戻されない「本当に節税できる」項目にはどういったものがあるのでしょうか。代表的なものでは、次のようなものが挙げられます。
①青色申告
②旅費規程の策定
③社宅規程の策定
④各種税額控除
⑤消費税の簡易課税
これらについてはできる限り取り入れたい節税策となります。事業者によってはすべてを取り入れることができないケースも考えられますが、数が少ないのでできるものはすべて取り入れておくことをおすすめします。これらを実行するだけでも数百万円単位の節税になることもあります。期ズレと違い取り戻されることもありません。
また、一言に節税といっても、それが法人税なのか所得税なのか、はたまた消費税なのかによって手法が異なります。見落としがちなものでいうと、印紙税などは文書の書き方によって税額が異なってくることがあるので、書き方をひと工夫するだけで節税できるケースもあります。
法人税、所得税、消費税どれかひとつだけでも偏ってしまうので、あらゆる税目に着目する必要があります。たとえば、消費税が少なくなったことで法人税・所得税が増えると
いうケースもあります。もっといえば、法人の価値を高めたことによって、相続税が上がってしまうというケースも考えられます。
すべての税目はリンクしているので、「木を見て森を見ず」といった状況になってしまわないよう、本書を通して、各種税金のつながりを少しずつ理解していきましょう。
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インボイス制度(適格請求書等保存方式)2023年10月1日開始
令和5年(2023年)10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が開始されます。適格請求書(インボイス)を発行できるのは、「適格請求書発行事業者」に限られ、この「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要があります。
- 適格請求書(インボイス)とは
売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。
具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいいます。 - インボイス制度とは
<売手側>売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。<買手側>買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。※買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。
■参考書籍■
【新版】本当使える節税の本(社長、そんな節税ではあとがコワイです!)
冨田健太郎/葛西安寿 箸
株式会社自由国民社 発行
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営業時間 : 9:30〜18:00《土日祝休日》
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。