見積書は穴が開くほど確認する

見積書や請求書などの内容を、細かいところまで確認してから経理処理をしないと、税金を多めに負担してしまう可能性があります。なぜなら、固定資産にすべきものと、その事業年度の損金として良いものなどが混在している可能性があるからです。
例えば機械を購人した場合の見積書を考えてみましょう。見積書の合計額は130万円で、その内訳は次のようになっていました。

  1. 機械の本体価格……100万円
  2. 機械を工場に設置するためにかかった費用……10万円
  3. 日頃のメンテンナスのために必要な潤滑油や軍手などの消耗品……20万円
●項目を細かく分けて固定資産計上額を減らす

では、このうち固定資産に計上しなければならないのはいくらでしょうか。
固定資産の取得価額には、「その資産の購入代価とその資産を事業用に供するために直接要した費用」を含めなければならないので、①と②は固定資産になります。
③は普段必要な消耗品を同時に購入しただけなので、固定資産に含める必要はありません。
見積書の内容をしっかり確認しないと、110万円で良いはずの機械の取得価額が130万円になってしまいます。固定資産に計上する必要のないものは、なるべくその事業年度の損金とした方がお得です。

減価償却資産の取得原価額に含めないことがてきる付随費用
  1. 次のような租税公課等
    • 不動産取得税または自動車取得税
    • 新増設にかかる事業所税
    • 登録免許税その他登記または登録のために要する費用
  2. 建物の建設等のために行った調査、測量、基礎工事等でその建設計画を変更したことにより不要となったものにかかる費用
  3. 一旦結んだ減価償却資産の取得に関する契約を解除して、他の減価償却資産を取得することにした場合に支出する違約金
  4. 減価償却資産を取得するための借入金の利子(使用を開始するまでの期間にかかる部分)
    ※使用を開始した後の期間にかかる借入金の利子は、期間の経過に応じて損金の額に算入します。
  5. 割賦販売契約などによって購入した減価償却資産の取得価額のうち、契約において購入代価と割賦期間分の利息や売手側の代金回収のための費用等が明らかに区分されている場合のその利息や費用

出所:国税庁HP「減価償却資産の取得原価額に含めないことができる付随費用」より編集部作成

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インボイス制度(適格請求書等保存方式)2023年10月1日開始

令和5年(2023年)10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が開始されます。適格請求書(インボイス)を発行できるのは、「適格請求書発行事業者」に限られ、この「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要があります。

  • 適格請求書(インボイス)とは
    売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。
    具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいいます。
  • インボイス制度とは
    <売手側>
     売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。
    <買手側>
     買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。
    ※買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。

■参考書籍■
【新版】本当使える節税の本(社長、そんな節税ではあとがコワイです!)
冨田健太郎/葛西安寿 箸
株式会社自由国民社 発行

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

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