節税対策を考える

●節税をしよう

たくさん税金を払って社会のために貢献したいという方もいらっしやるかもしれませんが、ほとんどの中小企業の経営者、特に起業したばかりの会社の経営者は、自分の会社を運営するのに精一杯ですから、税金はできるだけ安く済ませたいというのが本音だと思います。
脱税はやってはいけませんが、法律の許す範囲で節税をして、できるだけ会社にお金を蓄積するのも経営者の務めかもしれません。

●節税のテクニック
  • 従業員に決算賞与を支払う
    決算月に大きな取引が突然決まり、思わぬ利益が出てしまった。税金を払うなら今まで頑張ってきた従業員に還元したいというような場合は、決算賞与を支払って節税しましょう。決算日までに支払額を従業員に通知し、1ヶ月以内に支払うという条件を満たせば、未払い計上することもできます。
  • 出張に日当をつける
    出張旅費には、交通費などの実費のほか、日当をつけることができます。日当は会社の経費に計上できますし、支給を受けた人に所得税が課税されることもありません。もちろん社長さんの出張にも日当をつけることができます。
    なお旅費規定などに日当を支払うことが定められている、日当の金額が社会通念上相当の金額であることが必要ですので注意してください。
  • 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)に加入する
    経営セーフティ共済は、取引先が倒産した場合、焦げ付いた売掛金(積み立てた掛金総額の10倍の範囲内)に相当する金額の貸し付けを受けることができる制度です。なぜこの制度で節税できるかというと、支払った掛金は全額費用に計上できるからです。
    なお支払った掛け金は、40ヶ月以上納付すると解約時に全額戻ってきます。月額8万円まで掛け金を支払うことができます。この共済は独立行政法人中小企業基盤整備機構という公的な機関が行っていますので安心です。ただし貸し付けを受けた場合は、掛け金が戻ってこないこと、戻った掛け金は収益に計上されることに注意してください。
    詳しくは独立行政法人中小企業基盤整備機構のホームページをご覧ください。
  • 小規模企業共済に加入する
    小規模企業共済は、小規模な会社(商業とサービス業は従業員5人以下、その他の業種は20人以下)の役員のための退職金制度です。この共済制度は役員個人で加入するのですが、共済掛け金が役員報酬の所得税を計算するとき全額所得控除されることを利用して、会社の税金を節税することができます。もちろん、社長さんも加入することができます。
    どのようにするかというと、まず役員個人が共済制度に加入します。次に会社は共済掛け金に相当する金額の役員報酬を増額します。役員報酬の増額分は費用計上できますし、増額によりUPした源泉税は年末調整で還付されるので、役員の所得税が増えるこ
    とはありません。
    制度の概要は独立行政法人中小企業基盤整備機構のホームページをご覧ください。なお役員報酬の損金算入については、金額や増額時期に一定の要件がありますので注意してください。
  • 中小企業退職金共済制度に加入する
    中小企業退職金共済制度は、中小企業の従業員のための退職金制度です。共済掛け金は全額、会社の費用に計上できます。この共済は独立行政法人勤労者退職金共済機構という公的な機関が行っていますので安心です。制度の概要は機構のホームページをご覧ください。
  • 生命保険に加入する
    生命保険会社では、逓増定期保険などの節税対策用となる生命保険を発売しています。
    この生命保険は、保険料が費用に計上できるのに、解約時に返戻金を受け取れることに特徴があります。つまり保険を解約するまで節税することができるわけです。詳しくは各生命保険会社のホームページをご覧ください。なお返戻金は、収益に計上されますので注意してください。

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インボイス制度(適格請求書等保存方式)2023年10月1日開始

令和5年(2023年)10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が開始されます。適格請求書(インボイス)を発行できるのは、「適格請求書発行事業者」に限られ、この「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要があります。

  • 適格請求書(インボイス)とは
    売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。
    具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいいます。
  • インボイス制度とは
    <売手側>
     売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。
    <買手側>
     買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。
    ※買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。

参考:起業したらまっさきに読む経理の本(笠原清明著)
   株式会社インプレスコミュニケーションズ

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