決算書を作成する

●貸借対照表と損益計算書の作成

決算書を作るための説明です。決算書は会社のこの1年間の成績表であると同時に、日々の記帳の結果の集大成でもあります。全ての記帳は、決算書の作成のために行われるといっても過言ではありません。
決算書の主役は、なんといっても会社の財産と負債の状況を表した「貸借対照表」と収益と費用の状況を表した「損益計算書」です。さっそく作成してみましょう。ただし、作成するといっても特別なことをする必要はありません。会計ソフトのメニューで決算書作成を選択し、印刷を指示するだけで、あっという間に印刷が完了します。
以前は、手作業で貸借対照表と損益計算書の下書きを作り、その下書きをもとにタイプ屋さんが、和紙に文字を打ち込んで作成していました。時代の流れの速さとパソコンの素晴らしさを実感します。

●その他の決算書類

貸借対照表と損益計算書のほか、「キャッシュフロー計算書」(資金の動きを明らかにする書類)や 「株主資本等変動計算書」(配当金の支払いなど利益剰余金の変動を明らかにする書類)、「注記表」(決算書の注意事項などをまとめた書類) も決算書として作成します。

●会社法による決算書の様式

貸借対照表
令和××年××月××日現在

資産の部負債の部
科目金額科目金額
流動資産×××  流動負債××× 
  現金及び預金×××  買掛金×××
  売掛金×××  短期借入金×××
  立替金×××  
  固定負債××× 
固定資産×××  長期借入金×××
 有形固定資産×××  
  工具器具備品×××負債合計×××
  純資産の部
 無形固定資産×××株主資本×××
  ソフトウェア××× 資本金×××
   資本剰余金×××
 投資その他の資産×××  
  長期前払費用××× 利益余剰金×××
  評価・換算差額等×××
繰延資産×××新株予約権×××
  純資産合計×××
資産合計×××負債・純資産合計×××

損益計算書
自令和××年××月××日 至令和××年××月××日

科目金額
売上高 ×××
売上原価 ×××
   売上総利益 ×××
販売費及び一般管理費  
 給与手当××× 
 賞与××× 
  ×××
  宮業利益 ×××
営業外収益  
 受取利息××× 
営業外費用  
 支払利息××××××
  経常利益 ×××
特別利益××× 
特別損失××××××
  税引前当期純利益 ×××
  法人税・住民税及び事業税 ×××
  法人税等調整額 ×××
  当期純利益 ×××

主な改正点:商法から会社法へ
貸借対照表の「資本の部」が「純資産の部」に呼び名がかわりました。
損益計算書の計算が「当期純利益」までになりました。
損益計算書の「経常損益の部」などの表示が廃止になりました。

当事務所では、会計ソフトの導入支援を行っています。
会計ソフトで入力なんて不安と思われる方もいらっしゃると思いますが当事務所でしっかりとサポートしますので安心してください。
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インボイス制度(適格請求書等保存方式)2023年10月1日開始

令和5年(2023年)10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が開始されます。適格請求書(インボイス)を発行できるのは、「適格請求書発行事業者」に限られ、この「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要があります。

  • 適格請求書(インボイス)とは
    売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。
    具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいいます。
  • インボイス制度とは
    <売手側>
     売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。
    <買手側>
     買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。
    ※買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。

参考:起業したらまっさきに読む経理の本(笠原清明著)
   株式会社インプレスコミュニケーションズ

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