住宅を社宅にするメリット

会社経営では、役員や経営者の住宅を社宅として扱うことで、法人の経費計上や個人の税負担に影響する場合があります。ただし、会社所有、借り上げ、個人所有住宅の貸付など、形態によって税務上の判断は異なります。制度の要件を確認し、無理のない形で活用することが大切です。

個人で住宅を取得した場合
  • 経営者が個人名義で住宅を取得した場合、住宅ローンや固定資産税、修繕費などは原則として個人の支出になります。会社の経費として処理するには、業務使用部分などの合理的な根拠が必要です。
  • 個人所有の住宅をそのまま自宅として使う場合、会社から家賃補助を受けると、役員報酬や給与として扱われる可能性があります。税務上の経済的利益に該当しないか確認が必要です。
  • 自宅の一部を事務所として使用している場合は、使用面積や使用時間などに基づき、家賃相当額や水道光熱費の一部を経費にできる場合があります。ただし、明確な按分基準が求められます。

▼税理士のアドバイス
個人名義の住宅は、会社経費との線引きが曖昧になりやすい点に注意が必要です。特に役員に対する家賃補助や住宅関連費の負担は、給与課税や役員報酬の問題につながる場合があります。契約書、使用実態、按分根拠を整理し、税理士に確認しながら処理することが大切です。

会社で住宅を取得し貸付た場合
  • 会社が住宅を取得し、役員や経営者に社宅として貸し付ける場合、建物の減価償却費、固定資産税、修繕費、管理費などを法人の経費として処理できる可能性があります。
  • 役員に社宅を貸す場合は、国税庁が示す賃貸料相当額を基準に、会社が一定額以上の家賃を受け取る必要があります。不足分は給与として課税される場合があります。
  • 社宅がいわゆる豪華社宅に該当する場合、通常の社宅計算ではなく、一般的な賃貸料に相当する額で判断される可能性があります。物件の広さや設備内容の確認が重要です。

▼税理士のアドバイス
会社所有の社宅は、法人の資産形成と福利厚生を兼ねられる一方、役員への利益供与とみなされない設計が必要です。取得前に固定資産税評価額、借入条件、減価償却、役員から徴収する家賃を試算し、決算申告や法人税への影響を確認しておくことをおすすめします。

既に所有している住居を会社が借り上げた場合
  • 経営者が既に所有している住宅を会社が借り上げ、社宅として経営者に貸し付ける形も考えられます。この場合、会社と個人の間で賃貸借契約を締結し、実態に合った処理が必要です。
  • 会社が個人へ支払う家賃は、個人側では不動産所得になる可能性があります。一方で、会社側では業務上必要な社宅費用として経費計上できるか、契約内容と使用実態の確認が必要です。
  • 借り上げ社宅として役員に貸与する場合も、役員から会社へ賃貸料相当額を徴収する必要があります。徴収額が不足すると、給与課税の対象になる場合があります。

▼税理士のアドバイス
個人所有住宅を会社が借り上げる場合は、会社と個人の取引になるため、家賃設定の妥当性が重要です。周辺相場、契約書、入金記録、社宅規程を整備し、個人側の所得税申告と法人側の経費処理を一体で確認することで、税務リスクを抑えやすくなります。

メリットを受けるための要件
  • 社宅として税務上のメリットを受けるには、会社が住宅を貸与している実態があり、役員や従業員から適正な家賃を徴収していることが重要です。無償や低額すぎる貸与には注意が必要です。
  • 役員社宅では、住宅の規模や所有形態により賃貸料相当額の計算方法が変わる場合があります。小規模住宅かどうか、会社所有か借り上げかを確認することが必要です。
  • 使用人に社宅を貸す場合も、一定の賃貸料相当額を基準に判断されます。賃料の徴収不足があると、差額が給与として扱われる場合があるため注意が必要です。

▼税理士のアドバイス
社宅制度は、契約書だけでなく実際の居住状況、家賃徴収、社内規程、会計処理が整っていることが大切です。特に役員社宅は税務調査で確認されやすい項目です。導入前に賃貸料相当額を試算し、給与計算や源泉所得税への影響も含めて確認しましょう。

その他のポイント
  • 社宅制度を導入する際は、役員だけでなく従業員にも適用できる制度として整理するか、役員社宅として個別に管理するかを検討します。社内規程を整備すると運用が明確になります。
  • 住宅を会社で取得する場合、資金調達や借入返済、固定資産税、修繕費、将来の売却時の税務まで考える必要があります。短期的な節税だけで判断しないことが重要です。
  • 社宅に家具や設備を付ける場合、住宅そのものの賃貸料相当額とは別に経済的利益を検討する必要がある場合があります。福利厚生費や備品処理との区分にも注意が必要です。

▼税理士のアドバイス
社宅化は、法人税、所得税、源泉所得税、消費税、地方税、資金繰りに関係するため、会社経営全体で検討することが大切です。記帳代行や月次決算で住宅関連費を正しく管理し、決算申告前に処理を見直すことで、不要な税務リスクを防ぎやすくなります。

■参考書籍■
【独立希望者必見】面白いほど理解できる(税理士が教える)起業・会社経営Q&A
酒井敏行/松本有史/箕輪俊之/岩木功 箸
TAC株式会社出版事業部 発行

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定額減税と確定申告

令和6年度税制改正に伴い、令和6年分所得税について定額による所得税額の特別控除(定額減税)が実施されることとなりました。
定額減税の概要は以下のとおりです。
詳しくは、国税庁の定額減税についてのページをご覧ください。

  • 定額減税の対象となる方
    定額減税の対象者は、令和6年分所得税の納税者である居住者で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である方(給与収入のみの方の場合、給与収入が2,000万円以下(注)である方)です。
    (注) 子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は、2,015万円以下となります。
  • 定額減税額(令和6年分特別税額控除の額)
    特別控除の額は、次の金額の合計額です。
    ただし、その合計額がその人の所得税額を超える場合には、控除される金額は、その所得税額が限度となります。
 所得税個人住民税
本人分3万円1万円
同一生計配偶者又は扶養親族1人につき3万円1人につき1万円

詳しくは、国税庁の定額減税と確定申告ページをご覧ください。

●定額減税の実施方法

特別控除は、所得の種類によって、次の方法により実施されます。

  1. 給与所得者に係る特別控除
    令和6年6月1日以後最初に支払われる給与等(賞与を含むものとし、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している勤務先から支払われる給与等に限ります。)につき源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」といいます。)の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる給与等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
    なお、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合は、年末調整により調整することとなります。
    また、次の1~3に該当する場合などは、令和6年分の確定申告において最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
    1. 主たる給与の支払者からの給与収入が2,000万円を超えるとき
    2. 年の途中で退職し、給与等に係る源泉徴収について特別控除の額の控除が行われていない(又は控除しきれない額がある)とき
    3. 年末調整において、所得税額から特別控除の額を控除した際、控除しきれない額が生じる場合(特別控除の額が所得税額を上回る場合)において、次に該当するとき
      • 給与所得以外の所得があるとき
      • 退職所得に係る源泉徴収税額があるとき
      • 2か所以上から給与の支払を受けているとき
  2. 公的年金等の受給者に係る特別控除
    令和6年6月1日以後最初に厚生労働大臣等から支払われる公的年金等(確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金等を除きます。)につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる公的年金等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
    なお、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合(例えば、令和6年中に扶養親族の人数が増加した場合など)は、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)において、最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
    ※給与と公的年金等に係る両方の所得を有する方は、還付申告となる場合や年金所得者に係る申告不要制度(注)の適用がある場合で確定申告をしないときを除き、確定申告において、所得税額から最終的な特別控除の額や源泉徴収税額等を差し引いて納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することになります。
    (注)年金所得者の申告不要制度…次のいずれにも該当する場合に、計算の結果、納税額がある場合でも、所得税等の確定申告は必要ありません。(注1・2)
    1. 公的年金等の収入金額が400万円以下(注3・4)
    2. 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下
      (注1)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、住民税の申告が必要な場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。

      (注2)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、一定の要件に該当する場合には、還付を受けるための申告(還付申告)を行うことで税金が還付されます。

      (注3)源泉徴収を要しない公的年金等の規定(所得税法第203条の7)の適用を受けるものを除きます。

      (注4)一定の外国年金が国外で支払われる場合などには、源泉徴収の対象となりません。

  3. 事業所得者等に係る特別控除
    原則として、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)の際に所得税の額から特別控除の額が控除されます。
    予定納税の対象となる方については、確定申告での控除を待たずに、令和6年6月以後に通知される、令和6年分の所得税に係る第1期分予定納税額(7月)(注)から本人分に係る特別控除の額に相当する金額が控除されます。
    なお、同一生計配偶者または扶養親族に係る特別控除の額に相当する金額については、予定納税額の減額申請の手続により特別控除の額を控除することができ、第1期分予定納税額から控除しきれなかった場合には、控除しきれない部分の金額を第2期分予定納税額(11月)から控除します。
    また、確定申告による精算に関する情報は、随時国税庁ホームページにて更新を行っていきます。
    (注)特別農業所得者(農業所得の金額に係る一定の要件を満たすものとして申告等をしている方)については、第2期分予定納税額(11月)となります。

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

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