お店や事務所を借りる

お店や事務所を借りると、大家さんに敷金や礼金、家賃、不動産屋さんに仲介手数料を支払います。この場合の支出の経理処理について説明します。

●経理処理のポイント
お店や事務所を借りるときにかかる費用は次のとおり経理処理をします。

  • 家賃
    家賃は「地代家賃」の勘定科目で経理処理をします。
  • 礼金
    礼金は20万円未満の場合と20万円以上の場合では経理処理が違ってきます。20万円未満の場合は、支払ったときに費用計上することができますので、「地代家賃」の勘定科目で経理処理をします。20万円以上の場合は、賃貸期間または5年間で少しずつ費用計上しますので、「長期前払費用」(資産)の勘定科目で経理処理をします。
  • 敷金
    敷金は、退出時に大家さんから返却されるお金なので、「敷金」(資産)の勘定科目で経理処理をします。
  • 仲介手数料
    不動産屋さんに支払った仲介手数料は、金額の大小にかかわらず支払ったときの費用に計上することができますので、「支払手数料」(費用)の勘定科目で経理処理をします。

●節税のポイント
家賃は、月末に翌月分を支払うことが多いと思います。このような家賃は支払時に前払費用として資産計上し、翌月に費用計上するのが本来の経理処理ですが、経理処理の手間を省くため、継続適用を条件として、支払時に費用計上することも認められています。

●消費税の税区分
店舗や事務所の礼金や家賃、仲介手数料は、消費税の課税される取引です。住宅(社宅)の礼金や家賃は、消費税が課税されません。

当事務所では、会計ソフトの導入支援を行っています。
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改正電子帳簿保存法は2022年1月に施行

電子帳簿保存法とは、国税に関する帳簿や書類(国税関連帳簿書類)を電磁的記録(電子データ)等により、保存する時の方法について定めた法律です。

令和3年度税制改正では、電子帳簿保存法の大幅見直しが行われました。
事前申請の廃止やタイムスタンプ要件の見直し等の要件緩和が実施されるだけでなく、令和4年1月1日以後、電子取引は電子による保存が義務化となりました。これは、事業規模に係わらず企業・個人事業主が対象となります。
対応すべき範囲は想像以上に広く、早急な対策が必要です。

2021年12月10日、令和4年度税制改正大綱において、2022年1月1日に施行される改正電子帳簿保存法で「電子取引の取引情報に係る電磁的記録(PDFファイル等)」の出力書面による保存が認められないこととなっていた取り扱いを緩和する方針が示されました。
2023年(令和5年)12月31日までの2年間は、一定の要件下で引き続き電子取引を紙で保存することができるように経過措置を講ずるとのことです。
なお、一定の要件下とは、
  • 当該電子取引の取引情報を、電子帳簿保存法第7条が定める保存要件に従って保存をすることができなかったことについて、やむを得ない事情があると認められること
    そして
  • 出力書面によって適切に保存していること(質問検査権に基づく書面の提示または提出の求めに応じられるようにしていること)
とされています。

参考:起業したらまっさきに読む経理の本(笠原清明著)
   株式会社インプレスコミュニケーションズ

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