20万円未満の繰延資産は早いタイミングで償却

支出する費用のうち、支出の効果が一年以上に及ぶもの(固定資産や前払費用を除きます)を繰延資産といいます。繰延資産は、その支出の効果の及ぶ期間で償却しなければなりません。例えばオフィスを賃貸する際に支払う権利金などが該当します。2年間の賃貸契約で48万円の権利金を支払ったとすると、支払時に48万円の繰延資産を計上し、毎月2万円ずつ償却していくことになります。支出の効果の及ぶ期間で償却するのが原則ですが、例外的に法人の任意の期間で償却できる繰延資産があります。支出した事業年度に即時償却することが可能なので、早いタイミングで損金とすることができます。

●任意償却の繰延資産
  1. 創立費
    法人を創立するときにかかる費用です。例えば法人の商業登記費用、司法書士報酬会社創立作業のための事務所の賃貸料、発起人への報酬等です。
  2. 開業費
    会社を設立してから開業するまでの間に、その開業準備のために支出する費用です。例えば取引先との打ち合わせ費用、挨拶回りの手土産、制作費、チラシ印刷費、消耗品等購入費用などです。
  3. 開発費
    新たな技術の採用や、新たな経営組織の採用、資源開発、新市場を開拓するために支出する費用です。例えば新しい市場に参入するために、市場調査や広告宣伝を行った場合の費用や、専門家に対するコンサルティング費用等が該当します。
  4. 株式交付費・社債等発行費
    株式や社債などを発行するときに支出する印刷費や登記のための費用です。
    また任意償却の繰延資産以外にも、支出額が加20万円未満の繰延資産は、その全額を支出事業年度の損金とすることが認められています。
    即時償却が可能な繰延資産や20万円未満の繰延資産は、早いタイミングで償却して損金にしましょう。

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インボイス制度(適格請求書等保存方式)2023年10月1日開始

令和5年(2023年)10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が開始されます。適格請求書(インボイス)を発行できるのは、「適格請求書発行事業者」に限られ、この「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要があります。

  • 適格請求書(インボイス)とは
    売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。
    具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいいます。
  • インボイス制度とは
    <売手側>
     売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。
    <買手側>
     買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。
    ※買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。

■参考書籍■
【新版】本当使える節税の本(社長、そんな節税ではあとがコワイです!)
冨田健太郎/葛西安寿 箸
株式会社自由国民社 発行

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営業時間 : 9:30〜18:00《土日祝休日》

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

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