- 在庫管理の第一歩は、商品や材料がどこに、どれだけあるかをすぐに把握できる状態にすることです。保管場所が整理されていないと、二重発注や在庫不足に気づきにくくなります。
- 倉庫や保管棚には、商品名、品番、数量、保管期限などが確認しやすい表示を行うことが大切です。担当者以外でも在庫状況を確認できる仕組みにすると、業務の属人化を防ぎやすくなります。
- 長期間動いていない在庫や、破損・劣化している在庫を定期的に確認することも重要です。不良在庫を放置すると、保管スペースを圧迫し、決算時の評価にも影響する場合があります。
▼税理士のアドバイス
整理整頓は単なる現場改善ではなく、会社経営における利益管理や資金繰りにも関係します。在庫の実態が見えない状態では、正確な粗利益や原価管理が難しくなるため、月次決算や試算表の確認とあわせて、在庫状況を把握する体制づくりが大切です。
- 入出庫台帳を作成すると、いつ、何が、いくつ入庫し、いくつ出庫したのかを記録できます。帳簿上の在庫と実際の在庫を照合しやすくなり、在庫差異の原因も確認しやすくなります。
- 入出庫台帳は、紙の管理だけでなく、表計算ソフトや会計ソフト、販売管理システムなどを活用する方法もあります。会社の規模や取扱商品の数に応じて、無理なく続けられる方法を選ぶことが重要です。
- 記録する項目は、日付、商品名、数量、担当者、取引先、入庫理由や出庫理由などが基本です。記録ルールが曖昧だと、担当者によって入力内容が異なり、正確な在庫管理が難しくなります。
▼税理士のアドバイス
入出庫台帳は、決算申告や月次管理の精度を高めるうえでも役立ちます。売上や仕入の数字だけでなく、在庫の増減を確認することで、利益率の変動や仕入過多に気づける場合があります。記帳代行や会計ソフト導入支援とあわせて整備することも有効です。
- 発注のタイミングや数量が担当者の感覚に頼っていると、在庫過多や欠品が発生しやすくなります。最低在庫数や発注点をあらかじめ決めておくことで、安定した在庫管理につながります。
- 発注ルールを作る際は、販売実績、納品までの日数、季節変動、取引先の状況などを考慮する必要があります。単純に過去の平均だけで判断すると、繁忙期や閑散期に対応できない場合があります。
- 発注権限や承認フローを明確にすることも大切です。複数の担当者が自由に発注できる状態では、重複発注や不要な仕入が発生し、資金繰りを圧迫する原因になることがあります。
▼税理士のアドバイス
発注ルールは、会社の資金繰りに直結する重要な管理項目です。過剰な仕入は現金の減少につながり、利益が出ていても資金不足になる場合があります。月次報告や資金繰り表とあわせて発注状況を確認し、必要に応じてルールの見直しを行うことが大切です。
- 在庫棚卸は、帳簿上の在庫数量と実際の在庫数量を確認するために行います。定期的に実施することで、紛失、破損、記録漏れ、入力ミスなどを早期に発見しやすくなります。
- 決算時の棚卸は、売上原価や利益の計算に関わるため、正確な実施が求められます。棚卸数量や評価方法に誤りがあると、法人税や所得税の申告内容に影響する場合があります。
- 棚卸を効率よく行うには、事前に担当範囲、カウント方法、記録様式、確認手順を決めておくことが重要です。棚卸後は差異の原因を分析し、次回以降の在庫管理に活かす必要があります。
▼税理士のアドバイス
在庫棚卸は、税務申告のためだけでなく、経営判断のためにも重要です。棚卸結果を月次決算に反映できれば、より実態に近い利益を把握しやすくなります。決算申告前に慌てないよう、日頃から在庫資料を整備しておくことが望ましいです。
- 在庫管理では、売れ筋商品と滞留在庫を分けて確認することが大切です。売れない在庫を抱え続けると、保管コストが増えるだけでなく、値下げ販売や廃棄によって利益を圧迫する場合があります。
- 在庫金額を定期的に確認し、売上や粗利益とのバランスを見ることも重要です。在庫数量だけでなく金額ベースで把握することで、会社経営に与える影響をより具体的に確認できます。
- 在庫管理は現場だけで完結させず、経理や経営者も情報を共有することが大切です。販売、仕入、経理の情報が分断されていると、正しい利益管理や資金計画が立てにくくなります。
▼税理士のアドバイス
在庫管理を改善するには、現場の管理体制と会計上の数字を結びつけることが大切です。会計ソフトや販売管理システムの導入、自計化支援、月次決算の活用により、在庫と利益、資金繰りを一体で確認しやすくなります。状況に応じて専門家への相談も検討しましょう。
■参考書籍■
【独立希望者必見】面白いほど理解できる(税理士が教える)起業・会社経営Q&A
酒井敏行/松本有史/箕輪俊之/岩木功 箸
TAC株式会社出版事業部 発行
当事務所では、会計ソフトの導入支援を行っています。
会計ソフトで入力なんて不安と思われる方もいらっしゃると思いますが当事務所でしっかりとサポートしますので安心してください。
実際会計ソフトを導入された方のほとんどが、ソフトを導入して良かったとおっしゃっています。
定額減税と確定申告
令和6年度税制改正に伴い、令和6年分所得税について定額による所得税額の特別控除(定額減税)が実施されることとなりました。
定額減税の概要は以下のとおりです。
詳しくは、国税庁の定額減税についてのページをご覧ください。
- 定額減税の対象となる方
定額減税の対象者は、令和6年分所得税の納税者である居住者で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である方(給与収入のみの方の場合、給与収入が2,000万円以下(注)である方)です。
(注) 子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は、2,015万円以下となります。 - 定額減税額(令和6年分特別税額控除の額)
特別控除の額は、次の金額の合計額です。
ただし、その合計額がその人の所得税額を超える場合には、控除される金額は、その所得税額が限度となります。
| 所得税 | 個人住民税 | |
| 本人分 | 3万円 | 1万円 |
| 同一生計配偶者又は扶養親族 | 1人につき3万円 | 1人につき1万円 |
詳しくは、国税庁の定額減税と確定申告ページをご覧ください。
特別控除は、所得の種類によって、次の方法により実施されます。
- 給与所得者に係る特別控除
令和6年6月1日以後最初に支払われる給与等(賞与を含むものとし、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している勤務先から支払われる給与等に限ります。)につき源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」といいます。)の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる給与等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
なお、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合は、年末調整により調整することとなります。
また、次の1~3に該当する場合などは、令和6年分の確定申告において最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。- 主たる給与の支払者からの給与収入が2,000万円を超えるとき
- 年の途中で退職し、給与等に係る源泉徴収について特別控除の額の控除が行われていない(又は控除しきれない額がある)とき
- 年末調整において、所得税額から特別控除の額を控除した際、控除しきれない額が生じる場合(特別控除の額が所得税額を上回る場合)において、次に該当するとき
- 給与所得以外の所得があるとき
- 退職所得に係る源泉徴収税額があるとき
- 2か所以上から給与の支払を受けているとき
- 公的年金等の受給者に係る特別控除
令和6年6月1日以後最初に厚生労働大臣等から支払われる公的年金等(確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金等を除きます。)につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる公的年金等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
なお、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合(例えば、令和6年中に扶養親族の人数が増加した場合など)は、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)において、最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
※給与と公的年金等に係る両方の所得を有する方は、還付申告となる場合や年金所得者に係る申告不要制度(注)の適用がある場合で確定申告をしないときを除き、確定申告において、所得税額から最終的な特別控除の額や源泉徴収税額等を差し引いて納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することになります。
(注)年金所得者の申告不要制度…次のいずれにも該当する場合に、計算の結果、納税額がある場合でも、所得税等の確定申告は必要ありません。(注1・2)- 公的年金等の収入金額が400万円以下(注3・4)
- 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下
(注1)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、住民税の申告が必要な場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。(注2)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、一定の要件に該当する場合には、還付を受けるための申告(還付申告)を行うことで税金が還付されます。
(注3)源泉徴収を要しない公的年金等の規定(所得税法第203条の7)の適用を受けるものを除きます。
(注4)一定の外国年金が国外で支払われる場合などには、源泉徴収の対象となりません。
- 事業所得者等に係る特別控除
原則として、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)の際に所得税の額から特別控除の額が控除されます。
予定納税の対象となる方については、確定申告での控除を待たずに、令和6年6月以後に通知される、令和6年分の所得税に係る第1期分予定納税額(7月)(注)から本人分に係る特別控除の額に相当する金額が控除されます。
なお、同一生計配偶者または扶養親族に係る特別控除の額に相当する金額については、予定納税額の減額申請の手続により特別控除の額を控除することができ、第1期分予定納税額から控除しきれなかった場合には、控除しきれない部分の金額を第2期分予定納税額(11月)から控除します。
また、確定申告による精算に関する情報は、随時国税庁ホームページにて更新を行っていきます。
(注)特別農業所得者(農業所得の金額に係る一定の要件を満たすものとして申告等をしている方)については、第2期分予定納税額(11月)となります。
お問合せ・ご相談はこちらからどうぞ
045-869-0337
営業時間 : 9:30〜18:00《土日祝休日》
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
