通勤交通費の注意点は

企業が押さえておきたい通勤交通費の注意点として、会社経営で確認すべき税務・経理処理をどのようにすれば良いでしょうか。
通勤交通費は、従業員への支給方法や通勤手段によって所得税の非課税限度額が異なります。会社経営では、就業規則や給与計算、証憑管理を整え、税務上の誤りを防ぐことが大切です。

通勤交通費とは
  • 通勤交通費とは、従業員が自宅から勤務先まで通勤するために必要となる電車、バス、マイカー、自転車などの費用を会社が負担するものです。給与とは区分して処理します。
  • 所得税では、通勤手当のすべてが非課税になるわけではありません。通勤手段や距離、支給額が合理的かどうかにより、非課税となる範囲の確認が必要です。
  • 企業が通勤交通費を支給する場合は、賃金規程や就業規則に支給基準を明記し、実際の通勤経路や定期代、距離などを確認できる体制を整えることが重要です。

▼税理士のアドバイス
通勤交通費は日常的な支給項目ですが、給与計算や源泉所得税に影響するため軽視できません。会社経営では、入社時や住所変更時に通勤経路を確認し、会計ソフトや給与計算システムに正しく登録することが大切です。

通勤交通費が所得税の限度額を超えた場合
  • 通勤手当が所得税法上の非課税限度額を超える場合、その超えた部分は給与として扱われる場合があります。給与課税の対象となるため、源泉所得税の計算に含める必要があります。
  • 非課税限度額を超えた金額を見落とすと、年末調整や源泉所得税の納付額に誤りが生じる可能性があります。後日修正が必要になることもあるため注意が必要です。
  • 企業では、通勤交通費の支給額を決める際に、実費精算なのか定額支給なのかを明確にし、税務上の非課税限度額と照らし合わせて確認することが大切です。

▼税理士のアドバイス
通勤手当の超過部分は、給与課税として処理すべき場合があります。特に役員や遠距離通勤者、高額な定期代を支給している企業では、給与計算時に非課税枠を確認し、年末調整前に誤りを点検しておくと安心です。

公共交通機関で所得税の限度額を超えた場合
  • 電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合、通常は最も経済的かつ合理的な通勤経路による運賃や定期代を基準に、非課税限度額を確認します。
  • 新幹線や特急料金を含む通勤費については、業務上・通勤上の合理性があるか確認が必要です。グリーン料金など通常必要と認められにくい費用は注意が必要です。
  • 複数経路がある場合、従業員の申請内容をそのまま処理するのではなく、会社として合理的な経路かどうかを確認し、申請書や定期券情報を保管することが望ましいです。

▼税理士のアドバイス
公共交通機関の通勤手当は、領収書や定期券の写し、経路検索結果などを残しておくと税務調査時の説明がしやすくなります。記帳代行や月次決算の際にも、給与データと通勤手当の区分管理が重要です。

マイカーや自転車通勤で所得税の限度額を超えた場合
  • マイカーや自転車などの交通用具を使う場合、非課税限度額は片道の通勤距離に応じて定められています。公共交通機関とは計算方法が異なるため注意が必要です。
  • 片道の通勤距離が短い場合は、支給額の全部または一部が課税対象となる場合があります。距離の測定方法や通勤経路を社内で統一しておくことが大切です。
  • ガソリン代相当額として定額支給する場合でも、会社独自の基準だけで判断せず、所得税の非課税限度額を確認しながら給与計算に反映する必要があります。

▼税理士のアドバイス
マイカーや自転車通勤では、距離区分の確認ミスが起こりやすいです。住所変更や勤務先変更があった場合は速やかに再確認し、給与計算業務や会計ソフト上の非課税・課税区分を見直すことをおすすめします。

その他のポイント
  • 通勤交通費は、給与明細上で課税通勤費と非課税通勤費を分けて表示すると、従業員にも内容が伝わりやすくなります。経理処理の確認にも役立ちます。
  • 在宅勤務や直行直帰が増えている企業では、通勤交通費と業務上の旅費交通費を区別することが大切です。実態に応じて精算方法を見直す場合があります。
  • 会社設立直後の企業では、通勤手当のルールを後回しにしがちです。従業員を雇用する前に、就業規則、給与計算、記帳方法を整備しておくと実務が安定します。

▼税理士のアドバイス
通勤交通費は毎月発生するため、少額でも処理方法を誤ると年間では大きな差になります。月次報告や決算申告の前に、給与台帳、仕訳、源泉所得税の処理を確認し、必要に応じて税理士へ相談することが大切です。

■参考書籍■
【独立希望者必見】面白いほど理解できる(税理士が教える)起業・会社経営Q&A
酒井敏行/松本有史/箕輪俊之/岩木功 箸
TAC株式会社出版事業部 発行

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定額減税と確定申告

令和6年度税制改正に伴い、令和6年分所得税について定額による所得税額の特別控除(定額減税)が実施されることとなりました。
定額減税の概要は以下のとおりです。
詳しくは、国税庁の定額減税についてのページをご覧ください。

  • 定額減税の対象となる方
    定額減税の対象者は、令和6年分所得税の納税者である居住者で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である方(給与収入のみの方の場合、給与収入が2,000万円以下(注)である方)です。
    (注) 子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は、2,015万円以下となります。
  • 定額減税額(令和6年分特別税額控除の額)
    特別控除の額は、次の金額の合計額です。
    ただし、その合計額がその人の所得税額を超える場合には、控除される金額は、その所得税額が限度となります。
 所得税個人住民税
本人分3万円1万円
同一生計配偶者又は扶養親族1人につき3万円1人につき1万円

詳しくは、国税庁の定額減税と確定申告ページをご覧ください。

●定額減税の実施方法

特別控除は、所得の種類によって、次の方法により実施されます。

  1. 給与所得者に係る特別控除
    令和6年6月1日以後最初に支払われる給与等(賞与を含むものとし、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している勤務先から支払われる給与等に限ります。)につき源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」といいます。)の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる給与等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
    なお、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合は、年末調整により調整することとなります。
    また、次の1~3に該当する場合などは、令和6年分の確定申告において最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
    1. 主たる給与の支払者からの給与収入が2,000万円を超えるとき
    2. 年の途中で退職し、給与等に係る源泉徴収について特別控除の額の控除が行われていない(又は控除しきれない額がある)とき
    3. 年末調整において、所得税額から特別控除の額を控除した際、控除しきれない額が生じる場合(特別控除の額が所得税額を上回る場合)において、次に該当するとき
      • 給与所得以外の所得があるとき
      • 退職所得に係る源泉徴収税額があるとき
      • 2か所以上から給与の支払を受けているとき
  2. 公的年金等の受給者に係る特別控除
    令和6年6月1日以後最初に厚生労働大臣等から支払われる公的年金等(確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金等を除きます。)につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる公的年金等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
    なお、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合(例えば、令和6年中に扶養親族の人数が増加した場合など)は、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)において、最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
    ※給与と公的年金等に係る両方の所得を有する方は、還付申告となる場合や年金所得者に係る申告不要制度(注)の適用がある場合で確定申告をしないときを除き、確定申告において、所得税額から最終的な特別控除の額や源泉徴収税額等を差し引いて納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することになります。
    (注)年金所得者の申告不要制度…次のいずれにも該当する場合に、計算の結果、納税額がある場合でも、所得税等の確定申告は必要ありません。(注1・2)
    1. 公的年金等の収入金額が400万円以下(注3・4)
    2. 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下
      (注1)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、住民税の申告が必要な場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。

      (注2)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、一定の要件に該当する場合には、還付を受けるための申告(還付申告)を行うことで税金が還付されます。

      (注3)源泉徴収を要しない公的年金等の規定(所得税法第203条の7)の適用を受けるものを除きます。

      (注4)一定の外国年金が国外で支払われる場合などには、源泉徴収の対象となりません。

  3. 事業所得者等に係る特別控除
    原則として、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)の際に所得税の額から特別控除の額が控除されます。
    予定納税の対象となる方については、確定申告での控除を待たずに、令和6年6月以後に通知される、令和6年分の所得税に係る第1期分予定納税額(7月)(注)から本人分に係る特別控除の額に相当する金額が控除されます。
    なお、同一生計配偶者または扶養親族に係る特別控除の額に相当する金額については、予定納税額の減額申請の手続により特別控除の額を控除することができ、第1期分予定納税額から控除しきれなかった場合には、控除しきれない部分の金額を第2期分予定納税額(11月)から控除します。
    また、確定申告による精算に関する情報は、随時国税庁ホームページにて更新を行っていきます。
    (注)特別農業所得者(農業所得の金額に係る一定の要件を満たすものとして申告等をしている方)については、第2期分予定納税額(11月)となります。

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

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