会社経営で押さえておきたい領収書発行のポイント

企業や会社経営において、領収書は取引の事実を示す重要な書類です。経費処理や税務申告、消費税の仕入税額控除、税務調査への備えにも関わるため、発行時の記載内容や保存方法を正しく理解しておくことが大切です。

領収書は必要か
  • 領収書は、代金の受け渡しが行われた事実を示す書類です。企業や会社経営では、経費計上や売上管理の根拠となるため、日々の取引内容を確認できる形で保管しておくことが重要です。
  • 法人は、帳簿や取引に関して作成・受領した書類を、原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があります。領収書も保存対象となる書類に含まれます。
  • 消費税の仕入税額控除を受ける場合には、一定の事項を記載した帳簿や適格請求書等の保存が要件とされています。領収書も、記載内容によってはインボイスとして扱われる場合があります。

▼税理士のアドバイス
領収書は単なる支払証明ではなく、会社経営における税務・会計処理の重要な証拠書類です。紛失や記載漏れがあると、経費性や消費税処理の確認に時間がかかる場合があります。記帳代行や月次決算とあわせて、領収書の整理ルールを早めに整えることが大切です。

領収書発行のポイント
  • 領収書を発行する際は、発行日、宛名、金額、但し書き、発行者名などを明確に記載することが基本です。内容が曖昧な場合、後日取引内容を確認しづらくなるため注意が必要です。
  • インボイス制度では、請求書という名称でなくても、所定の事項が記載された領収書や納品書などはインボイスになり得ます。登録番号や税率ごとの金額など、必要事項の確認が大切です。
  • 売上代金に係る領収書は、記載金額によって印紙税の確認が必要になる場合があります。一般的に5万円未満の受取書は非課税とされますが、取引内容により判断が異なることがあります。

▼税理士のアドバイス
領収書の記載内容は、法人税・消費税・地方税の申告や税務調査時に確認されることがあります。特にインボイス対応が必要な企業では、登録番号、税率、消費税額等の記載漏れに注意が必要です。会計ソフト導入支援や自計化支援を活用し、発行・保存の流れを統一すると安心です。

その他ポイント
  • 電子データで受け取った領収書や請求書は、一定の要件に従って電子データのまま保存する必要があります。紙での保管だけで足りるかどうかは、取引形態に応じて確認が必要です。
  • 領収書は、経費精算や会計入力のタイミングと連動させることが大切です。月末や決算前にまとめて確認すると、内容不明の支出や証憑不足が見つかり、処理が遅れる場合があります。
  • 会社設立直後や事業拡大期は、少額の支出や現金取引が増えやすい時期です。領収書の保管ルール、承認フロー、経費精算方法を社内で決めておくと、経理業務の負担軽減につながります。

▼税理士のアドバイス
領収書管理は、決算申告だけでなく、月次報告や資金繰りの把握にも影響します。現金支出が多い企業では、使途不明金や役員貸付金と誤解されないよう、取引内容を記録することが重要です。顧問税理士に相談し、記帳代行、給与計算業務、月次決算とあわせて経理体制を整えることをおすすめします。

■参考書籍■
【独立希望者必見】面白いほど理解できる(税理士が教える)起業・会社経営Q&A
酒井敏行/松本有史/箕輪俊之/岩木功 箸
TAC株式会社出版事業部 発行

当事務所では、会計ソフトの導入支援を行っています。
会計ソフトで入力なんて不安と思われる方もいらっしゃると思いますが当事務所でしっかりとサポートしますので安心してください。
実際会計ソフトを導入された方のほとんどが、ソフトを導入して良かったとおっしゃっています。

定額減税と確定申告

令和6年度税制改正に伴い、令和6年分所得税について定額による所得税額の特別控除(定額減税)が実施されることとなりました。
定額減税の概要は以下のとおりです。
詳しくは、国税庁の定額減税についてのページをご覧ください。

  • 定額減税の対象となる方
    定額減税の対象者は、令和6年分所得税の納税者である居住者で、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である方(給与収入のみの方の場合、給与収入が2,000万円以下(注)である方)です。
    (注) 子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除の適用を受ける方は、2,015万円以下となります。
  • 定額減税額(令和6年分特別税額控除の額)
    特別控除の額は、次の金額の合計額です。
    ただし、その合計額がその人の所得税額を超える場合には、控除される金額は、その所得税額が限度となります。
 所得税個人住民税
本人分3万円1万円
同一生計配偶者又は扶養親族1人につき3万円1人につき1万円

詳しくは、国税庁の定額減税と確定申告ページをご覧ください。

●定額減税の実施方法

特別控除は、所得の種類によって、次の方法により実施されます。

  1. 給与所得者に係る特別控除
    令和6年6月1日以後最初に支払われる給与等(賞与を含むものとし、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している勤務先から支払われる給与等に限ります。)につき源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」といいます。)の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる給与等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
    なお、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合は、年末調整により調整することとなります。
    また、次の1~3に該当する場合などは、令和6年分の確定申告において最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
    1. 主たる給与の支払者からの給与収入が2,000万円を超えるとき
    2. 年の途中で退職し、給与等に係る源泉徴収について特別控除の額の控除が行われていない(又は控除しきれない額がある)とき
    3. 年末調整において、所得税額から特別控除の額を控除した際、控除しきれない額が生じる場合(特別控除の額が所得税額を上回る場合)において、次に該当するとき
      • 給与所得以外の所得があるとき
      • 退職所得に係る源泉徴収税額があるとき
      • 2か所以上から給与の支払を受けているとき
  2. 公的年金等の受給者に係る特別控除
    令和6年6月1日以後最初に厚生労働大臣等から支払われる公的年金等(確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金等を除きます。)につき源泉徴収をされるべき所得税等の額から特別控除の額に相当する金額が控除されます。これにより控除をしてもなお控除しきれない部分の金額は、以後、令和6年中に支払われる公的年金等につき源泉徴収されるべき所得税等の額から順次控除されます。
    なお、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」に記載した事項の異動等により、特別控除の額が異動する場合(例えば、令和6年中に扶養親族の人数が増加した場合など)は、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)において、最終的な特別控除の額を計算の上、納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することとなります。
    ※給与と公的年金等に係る両方の所得を有する方は、還付申告となる場合や年金所得者に係る申告不要制度(注)の適用がある場合で確定申告をしないときを除き、確定申告において、所得税額から最終的な特別控除の額や源泉徴収税額等を差し引いて納付すべき又は還付される所得税の金額を精算することになります。
    (注)年金所得者の申告不要制度…次のいずれにも該当する場合に、計算の結果、納税額がある場合でも、所得税等の確定申告は必要ありません。(注1・2)
    1. 公的年金等の収入金額が400万円以下(注3・4)
    2. 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下
      (注1)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、住民税の申告が必要な場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口にお尋ねください。

      (注2)所得税等の確定申告が必要ない場合でも、一定の要件に該当する場合には、還付を受けるための申告(還付申告)を行うことで税金が還付されます。

      (注3)源泉徴収を要しない公的年金等の規定(所得税法第203条の7)の適用を受けるものを除きます。

      (注4)一定の外国年金が国外で支払われる場合などには、源泉徴収の対象となりません。

  3. 事業所得者等に係る特別控除
    原則として、令和6年分の所得税の確定申告(令和7年1月以降)の際に所得税の額から特別控除の額が控除されます。
    予定納税の対象となる方については、確定申告での控除を待たずに、令和6年6月以後に通知される、令和6年分の所得税に係る第1期分予定納税額(7月)(注)から本人分に係る特別控除の額に相当する金額が控除されます。
    なお、同一生計配偶者または扶養親族に係る特別控除の額に相当する金額については、予定納税額の減額申請の手続により特別控除の額を控除することができ、第1期分予定納税額から控除しきれなかった場合には、控除しきれない部分の金額を第2期分予定納税額(11月)から控除します。
    また、確定申告による精算に関する情報は、随時国税庁ホームページにて更新を行っていきます。
    (注)特別農業所得者(農業所得の金額に係る一定の要件を満たすものとして申告等をしている方)については、第2期分予定納税額(11月)となります。

お問合せ・ご相談はこちらからどうぞ

045-869-0337

営業時間 : 9:30〜18:00《土日祝休日》

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

この記事を書いた人