電気代、水道代、ガス代などは、「水道光熱費」の勘定科目で経理処理をします。電話代など社内外の者との連絡やコミュニケーションのためにかかる費用は「通信費」の勘定科目で経理処理をします。
●経理処理のポイント
水道光熱費で経理処理をする費目は次のとおりです。
- 電気代、水道代、ガス代
- 店舗や事務所の冷暖房に使う灯油などの燃料費
通信費で経理処理する費目は次のとおりです。
- 固定電話、携帯電話の基本料、利用料
- インターネットの回線利用料、プロバイダー利用料
- 切手代、葉書代、宅配便やバイク便の料金(商品の発送費を除く)
●税務署はここをチェックする
切手や葉書の購入代金は、購入時ではなく、使用時に費用計上するのが原則です。ただし毎期おおむね一定の数量を購入し、かつ日常的に使用している場合は、購入時の費用として経理処理をすることが特例として認められています。
したがって、大量の切手や葉書をまとめ買いした場合には、この特例を適用することができません。いったん「貯蔵品」(資産)の勘定科目で経理処理し、使用時に通信費勘定に経理処理することになります。
税務署の調査では、切手や葉書の購入状況を細かくチェックしますので、大量に購入したときは、一旦貯蔵品勘定で経理処理するようにしましょう。
●消費税の税区分
通信費は原則として消費税が課税されますので、税区分が「課税仕人」になっているか、消費税が自動計算されているか確認するようにしましょう。ただし、国際電話や国際郵便の料金は、消費税が課税されません。税区分が「対象外」になっているか、消費税が自動計算されていないか確認するようにしましょう。
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改正電子帳簿保存法は2022年1月に施行
電子帳簿保存法とは、国税に関する帳簿や書類(国税関連帳簿書類)を電磁的記録(電子データ)等により、保存する時の方法について定めた法律です。
令和3年度税制改正では、電子帳簿保存法の大幅見直しが行われました。
事前申請の廃止やタイムスタンプ要件の見直し等の要件緩和が実施されるだけでなく、令和4年1月1日以後、電子取引は電子による保存が義務化となりました。これは、事業規模に係わらず企業・個人事業主が対象となります。
対応すべき範囲は想像以上に広く、早急な対策が必要です。
2023年(令和5年)12月31日までの2年間は、一定の要件下で引き続き電子取引を紙で保存することができるように経過措置を講ずるとのことです。
- 当該電子取引の取引情報を、電子帳簿保存法第7条が定める保存要件に従って保存をすることができなかったことについて、やむを得ない事情があると認められること
そして - 出力書面によって適切に保存していること(質問検査権に基づく書面の提示または提出の求めに応じられるようにしていること)
参考:起業したらまっさきに読む経理の本(笠原清明著)
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